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祖納の概要

集落名「祖納(そない)」は、正式な住所を表しているのではなく、沖縄県八重山郡竹富町の歴史的地名です。

西表島北西部の祖納・干立・白浜地域と併せて「沖縄県八重山郡竹富町字西表」の一部なのですが、島の人々は各地域を個別の集落名で呼ぶことがほとんど。

祖納の位置

まずその位置ですが、
日本の南西の端っこ!

東京から2,000km、沖縄本島から400km。北緯24度に位置する日本最南西端の島々からなる八重山列島。石垣島、竹富島、小浜島、黒島、鳩間島、波照間島、新城島、由布島、与那国島、そしてひときわ大きく存在感のある島。それが西表島です。

そして、西表島の北西部にある人口約140人の小さな集落が「ちくいざ」のある祖納。

さらに拡大すると、祖納集落へと入る少し手前の県道215号沿いに位置しています。

祖納の由来

祖納集落の「祖納」は、現在では「そない」と読まれていますが、古い伝統的な読みでは「すね」と呼称されます。1479年に記された朝鮮半島の記録では、祖納集落を「所乃」と記しており、500年もの間この「祖納(すね)」の名称がほとんど変わっていないことがうかがえます。

とても古い歴史を持つこの集落名ですが、その語源については、はっきりとしたことは明らかではありません。

祖納の人口

75人
68人
合計 143人

(2019年9月末日現在)

集落ごとに人口の動態を調査し始めた平成4年からのデータ(各年度9月を採用)。

急激な人口減少はありませんが、それでも調査開始から約2割ほど減少していることがわかります。都会への人口移動や少子高齢化による過疎化の波は避けて通ることができません。

集落活動が継続され、永く住み続けたい集落であり続けるため、そして、伝統的な祭事や行事をしっかりと伝承していくうえでも、今後の集落の活性化が重要な課題となっています。

祖納の文化財

各文化財については、「祖納のみどころ」にて詳しくご紹介しています。

国指定重要無形民俗文化財

西表島の節祭(シチ):祖納・干立集落

沖縄県指定文化財

新盛家住宅(竹富町字西表620)

竹富町指定文化財

大竹祖納堂儀佐屋敷跡(竹富町字西表488)
慶来慶田城翁屋敷跡(竹富町字西表381)
ピサダ道(竹富町字西表)
タブの老木(竹富町字西表492)
大平井戸(竹富町字西表580-2)

祖納の歴史

祖納は、西表島で最も古い集落と言われており、古代より西表島の西部の中心として栄えてきた集落です。

その歴史、なんと500年以上!

マラリア、強権支配、戦争、飢饉、自然災害…

時代の荒波にもまれ、嵐のような苦難が続いた西表島・祖納。それを経てなお、祖納の歴史は一度も途切れることなく、現在までも集落が続いています。

自然と共生しながら生活を育み、祭りや芸能、信仰などの独自の文化を大切にしてきた集落の歴史をぜひ知っていただければと思います。

詳細は「祖納の歴史」にて詳しくご紹介しています。

祖納の12か月

西表島は、県内でも沖縄本島に次いで2番目の広さを誇りますが、島の90%は亜熱帯のジャングルで覆われ、平地はほとんどありません。しかし、深い森が豊かな土壌を作り出し、多くの河川が豊富な水を提供してくれるため、意外なことに、古代より稲作が盛んでした。

そうした中で生まれたのが、太陽暦とはまた違う、稲作を中心とした農事サイクルによる地域独自の暦。節目ごとに、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣・人々の安全を願う稲作儀礼は、現在も祖納の人々の生活の中に色濃く残っています。

古代より受け継がれる、稲作を基軸とした暦に従って行われる伝統行事は「祖納の12か月」にてご紹介します。